【PCゲーム紹介】ROOT

ROOTの紹介

これで、5回目の【PCゲーム紹介】の記事になります。今回は、ROOT(ルート)というPCゲームの紹介・レビューをしていきたいと思います。ROOTというPCゲームは、デフォルメされた動物系のかわいいキャラクターが登場しており、"ライト"層を狙ったようなユルユルな感じのゲーム画面ですが、気軽にプレイを始めると後悔するほど、緻密に練りに練られた"ヘビー"なPCゲームです。

待望のデジタル化

さて、ROOTというPCゲームですが、もともとはアナログゲーム(ボードゲーム)が存在しておりましたが、この度、PCゲーム(デジタルゲーム)として開発された戦略ゲームになります。アナログ版についてはプレイしたことがないのでわかりませんが、プレイしてみるとルールが多彩で複雑ですが、きちんとバランスの取れているゲームです。ただ、デジタル版でオンライン対戦をするためには、アカウントを作成する必要がありますので、自由に使えるメールアカウントを用意しておきましょうw

陣営共通のルール

ROOTにおける、共通のルールは30ポイント先取することです。また、ポイントを稼ぐために、次にあげるポイントを得るアクションが共通のルールです。

  • 同じ陣地にいる敵陣営のユニットや建設物を攻撃
  • カードをクラフト(使用)して、罠を設置したりポイントを稼ぐ
  • ユニットの生産(放浪部族を除く)

建造物やユニットの生産という、色々なゲームにもあるルールもありますが、ROOTには"カード"という概念も存在しています。カードについては、使用することで直接ポイントを稼ぐタイプのものや戦闘で有利になるものなど、様々なカードが存在しており"圧倒"と呼ばれるカードでは、使用した直後から条件を満たしていれば、その場で勝利が確定するものも存在します。

各陣営の独立性

ROOTは4人まで参加できるPCゲームです。2人だけで怠慢勝負をすることもできますし、足りない人数はNPCに任せて4陣営で遊ぶこともできます。このPCゲームの特徴は、陣営によってゲームルールが大きく変わることでしょう。陣営は4種類ありますが、各陣営で共通なゲームルールは、30ポイント先取することだけだと言っても過言ではありません。おそらく、プレイしてみた限りでは、陣営共通のルールより陣営固有のルールのほうが、比較して多いと言えると思います。

猫野侯国

1つ目の陣営は「猫野侯国」です。他の陣営と比較すると、クセが少なく比較的初心者向けであり、初めてプレイするならこの陣営から始めることをオススメします。強いて言うなら、スタートダッシュで他プレイヤーを引き離すのであれば、この陣営の他ありません。といいますのも、自軍のユニットがスタート時に合計で12体も初期から配置されており、戦闘特化の「鷲巣王朝」に対してはそこまで有利性はありませんが、「森林連合」と「放浪部族」に対しては、ユニットで負けることは無いでしょう。また、序盤を過ぎても"建設"アクションでポイントを稼ぐことが出来るので、後半戦に入っても大きなアドバンテージはないでしょう。

鷲巣王朝

2つ目の陣営は「鷲巣王朝」です。「鷲巣王朝」は、戦闘特化の陣営と呼べるでしょう。その代わり、カードのクラフト(使用)時に得られるポイントが低くなってしまったり、行動できるアクションの種類が大きく制限されてしまっていたりします。この陣営では、出来るアクションの順番が固定されている他、アクション自体が「募兵・移動・戦闘・建設」4種類あるのに初期状態では2回しか行動できないなど、序盤ではあまり活躍できないです。どのようにして勝利を掴むのかと言うと、カードを消費して行動回数を増やしていくことで、中盤・終盤に敵のユニットや建造物を攻撃して完全に破壊すれば、ポイントを多く得ることができます。また、「鷲巣王朝」ではリーダーが4タイプも存在しておりますので、各タイミングで適切なリーダーを選ぶことが出来れば、主に後半戦でアドバンテージを得ることが出来るでしょう。

森林連合

3つ目の陣営は「森林連合」です。「森林連合」のゲーム開始時にはユニットも陣地もありませんが、一度流れに乗ると凶悪なほどの強さを隠し持つ陣営です。「森林連合」の場合、まず"拠点"を築くまでが難しいのですが、他のプレイヤー全員に目の敵にされるようなことがなければ、3ターン目くらいには1つは作れると思います。"拠点"を築くためには、"反乱"が必要で、そのために陣地ごとで"指示"が必要になります。また、"反乱"アクションと"指示"アクションをプレイするためには、カードが必要になります。流れとしては、カードを使いながら「"指示" → “反乱"」の流れを達成すれば、ユニット生産の出来る"拠点"がその陣地で作られます。ただ"拠点"を作ることに成功すると、他の陣営のすべての"建設物"と"ユニット"が0になりますので、場合によってはそれだけで10ポイントほど得ることが出来ます(勝利に必要なポイントの1/3)。

放浪部族

4つ目の陣営は「放浪部族」です。「放浪部族」は「森林連合」よりもクセがあり、よくこんな独自性の高い陣営を上手くゲームに落とし込んだなと感心するほど、他のゲームではなかなか見られないと思える戦い方をする陣営です。「放浪部族」陣営はマップ上にユニットは一つのみですが、そのユニットをアイテムをいろいろな方法で獲得して、強くしていくことで他の陣営と勝負することになります。ROOTでは、各陣営でカードを使うことでいろいろな効果を得ることが出来ますが、使うことで直接ポイントを得るタイプのカードには、同時にアイテムも得ることが出来る様になっております。ただし、このアイテムを有効利用できるのは「放浪部族」だけであり、他の3つの陣営は得ることが出来ても悲しいことに何もメリットがありません。すべてのアイテムは、ハッキリ言って「放浪部族」のためだけのものです。

良い意味で騙された

繰り返しになりますが、ライトで気軽にできるPCゲームをお探しの方には積極的にオススメできるゲームではなく、戦略を練って勝利することが好みの方のほうが、オススメできるPCゲームです。PCゲーム大好きな著者にとっては、かわいいキャラを操って洋ゲーのシミューレーションゲームのようなシステムに仕上がっておりますので、購入して大満足しています。

一応、緻密で重厚なゲームですが、ユニット同士の勝負はサイコロで0~3のいずれかが攻撃力として設定されたり、引いたカードの強さなど、運の要素もありますので初心者が上級者?に勝利することもそれなりにあります。何が言いたいかというと、奥の深いヘビーなゲームですが、初心者でもそれなりに勝つことが出来ます(マリカーかな)。ライトからヘビーまで、すべての層が楽しめるPCゲームです。