【PCゲーム紹介】Heart of Crown

Heart of Crown(ハート・オブ・クラウン)の紹介
PCゲームの紹介シリーズの第二弾として、シンプルに見えて奥深い「デッキ構築型カードゲーム」である、"FLIPFLOPs(フリップフロップ)"グループが考案して"illuCalab(いるからぼ)"がPC版へ移植した Heart of Crown の宣伝記事を書いていきます。
サークル主導で開発
厳密に言えば違うのですが、Heart of Crown はサークルと呼ばれる法人ではないインディーズのグループが開発したPCゲームです("FLIPFLOPs(フリップフロップ)"は開発者2名が在籍する"株式会社デュオグローブ"を設立しています)。現在では、PCゲームのソフトウェアとしても販売されておりますが、まずはアナログカードゲームとして販売されておりました。原案が、"FLIPFLOPs(フリップフロップ)"で、デジタル化(PCゲーム化)を担当したのが"illuCalab(いるからぼ)"です。

マーケット上には2作しか存在しないジャンル
Heart of Crown(ハート・オブ・クラウン)のジャンルは、広義では単に"カードゲーム"ですが狭義では"デッキ構築型カードゲーム"と呼ばれており、そのジャンルに属するPCゲーム(ソフトウェア)は、Heart of Crown と ドミニオン の2作しか確認できません。ただし、Heart of Crown と ドミニオン のゲーム上のルールはほとんど同一であり、ネガティブな表現をしますとパクリ作品です。しかしながら、ジャンルやルールが等しいゲームは世の中に溢れているため、問題はないと考えています(リバース・エンジニアリングなら別ですが・・・)。作品のプレイ人口は、ドミニオンの方が圧倒的に多いのですが、筆者は Heart of Crown の方が馴染みやすかったので、こちらをプレイしております(誰もいないよぉ)。

デッキ構築型カードゲームの特徴
一般的なカードゲームは、対戦の開始前にゲームで使用するカードを選択してデッキと呼ばれるカード一式を揃えます。そして、対戦時にデッキに組み込んだカードを引きながら、ゲームを進めていきます。このとき、プレイヤーにはHP(ヒットポイント)のようなものが設定され、これが無くなったほうが負けとなります。
今作の「デッキ構築型カードゲーム」の Heart of Crown では、対戦前にカードを選んでデッキを組む作業はありません。どのプレイヤーも対戦開始時に、同一のカード一式が与えられ、そのデッキで勝負を挑むことになります。少なくともPCゲーム版は、対戦人数がプレイヤー自身を含めて2人~4人となっております。対戦を開始する前にデッキを構築する必要がないため、対戦前に戦略を練ってカードを組むことはできませんが、このジャンル(繰り返しますが、2作のみ存在)の、メリットでありデメリットでもあると言えます。
対戦画面(初期表示)
デッキ構築型カードゲームのメリット
以下に箇条書きで挙げてみます。
- プレイヤーは同じデッキであるため、先行組の方が強いデッキを用意される心配がない
強いカードと弱いカードがありますが、ゲームスタート時は皆おなじデッキ - ターンの順番によって手に入れることが出来るカードが異なるため、"運の要素"が濃くなる
- 手に入れることができるカードでも、ゲームごとに枚数に限度があるため、強いカードだけを揃える事はできない
総じて断言しますと、カードの効果を理解していれば一般的なカードゲームより「入門者や初心者でも勝てる」カードゲームだと言えるでしょう。
デッキ構築型カードゲームのデメリット
こちらも箇条書きで挙げます。
- 対戦で手に入るカードが制限されることから、強いカードを揃えることが困難
- 対戦前にカードを組んでデッキを構築することができないため、対戦前に戦略を練ることができない
- 強いカードをコレクションすることができない(コレクター的要素がない)
デメリットの特徴は、対戦相手がルールを正しく理解されていると先行組でも勝ちやすい要素が希薄なこと。また、カードをコレクションする楽しみがないことだと思えます。
Heart of Crown 特有の現象
Heart of Crown PCゲーム版はオンラインで対戦することが可能であり、サーバーも統一されていることため世界中のプレイヤーと対戦することができます。しかしながら、同じジャンルの"ドミニオン"よりも後発であることや知名度の低さから、オンラインで対人戦をする人があまり居ないということです。せっかくプレイヤー自身の、戦績(勝率などのバトルログ)が見れる画面が用意されているのに、もったいないと思います。また、ゲームシステムの関係上、ゲームキャラクターが存在するのですが、日本において一般的には受け入れられない人もいるようなデザインであるため、この Heart of Crown を発見してゲームシステムが好みのものであっても、継続してプレイされるユーザーが定着しない可能性があることです。オンラインで対人戦が出来ることは確かにあまりありませんが、プレイする人が居ない場合、CPU(コンピュータ)を代わりとして設定してAIと対戦することが出来るので、まずはCPU(コンピュータ)を相手にして、ある程度慣れてから対人戦にデビューしてみるのも、良いかと思います。

Heart of Crown で勝つために
まず、各プレイヤーが同じ条件で始めてどのように勝利するのか説明いたします。
Heart of Crown の基本的な勝利ルート
まず、各プレイヤーにデッキが用意され山札となります。各プレイヤーは自分のターンが来るごとに、5枚ほど手札から引いて使用することができます。そのまま手札を出していって、全ての手札から出せるカードを出せるだけ出します。様々なカード(自分の手札を増やすカード・相手の手札を減らすカードetc)が存在しておりますが、基本となるのは"領地"カードと呼ばれるカードで、この種類のカードを出していき、強い効果のあるカードを購入してデッキに組み込みます。これが、"デッキ構築型"と呼ばれる理由です。デッキには強いカードが加わりますが、ゲームスタート時の弱いカードも存在したままとなります。こういった弱いカードは、デッキに強いカードがあるとターンが来るごとに、デッキにあると強いカードを引きたくてもなかなか引けない要因となってしまいます。そこで、"マーケット"と呼ばれる場所から弱いカードを捨てたり・追放(デッキから追い出す)したり出来るカードを取得して、デッキから弱いカードを手札に引かないようにしていきます。

簡単に言えば、デッキは「山札・手札・捨て札」の集合体であり、ループしていくので、手札を使って如何にデッキをゲーム中に強化できるかが鍵となります(捨て札が山札に戻るタイミングは不明)。
後継者(姫)候補の擁立と王位継承
上記のようなことを繰り返していくと、後継者候補を擁立することができます。最終的には、後継者候補の「名誉・名声」を20ポイント貯めることができればそのゲームの勝者となります(後継者候補は姫なので女の子ですね)。

「名誉・名声」を得る方法は様々ですが、基本となるのは「名誉・名声」を追加するカードを手札から使うことです。また、後継者候補の姫を擁立する場面で、どの姫を後継者候補として擁立するか選ぶことができます。後継者候補は様々な特性を各キャラクターごとに設定されており、自分の戦略と良い組み合わせとなる後継者候補を選ぶことが大切です。後継者候補は8人の姫の中から1人を擁立することができますが、早いもの順で他のプレイヤー擁立した後継者候補は選ぶことができません。
総括(まとめ)
うまく伝えることができたか自信がありませんが、デッキを強化しつつ後継者候補を擁立して継承権を得ることが、このゲームのルールもとい勝利への道となります。
購入は、Steamからダウンロード販売しているので、そちらから購入する方が良いでしょう。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません