Intelの戦略・AMDの戦略
CPUとは
一般の方々はIntel(インテル)を一言で表現すると、「パソコンのメーカー」というような答えが帰ってくると思いますが、厳密に言えばCPU(Central Processing Unit)と呼ばれる、パソコンのパーツの一つです。しかしながら、パソコンにおいてCPUは大変重要なパーツでありまして、日本語では「中央制御(処理)装置」と訳されます。ヒトの体で例えてみますと「脳」に例えられることが多くあり、動作するためには無くてはならないものであり、絶対不可欠のものです。つまり、CPUと呼ばれるものが搭載されていないと、ヒトの脳と同じように、パソコンも動作することは出来ません。実際、パソコンのパーツとしても搭載されていないと動作することは出来ません。
CPU開発の歴史
昔のCPUでは、処理速度を上げるための方法として単純に早く動作するように、動作スピードを上げていく方向で次から次へとCPUが開発されておりました。しかし、動作スピードを単純に上げていったため、莫大な消費電力が必要となり高い電圧で動作する必要が出てきたことから、新しく開発されたCPUは少しずつではありましたが、電圧と共にCPU動作時の温度も上昇するようになっていきました。最終的には「70℃~90℃」あたりまで、電圧を上げることで処理スピードを上げる方法が採用されておりました。
しかし最近では、CPUの核となる機能を持っている、"CPUコア"と呼ばれる実際に演算や制御機能を、一つのCPUチップ上により多く搭載出来るように、開発が進められています。もちろん、現在のCPUでも動作し続けると温度は上昇しますが、演算処理を複数の"CPUコア"に分散させることで、CPU動作時の温度(電圧etc)を上げずに、処理速度を上げる方法に切り替わっております。ただし、複数の"CPUコア"に効率的に処理内容を割り振れるかは、ソフトウェアの対応も必要になってきております。
Intel製CPUの特徴
現在、日本において圧倒的に販売シェアを確保しているのがIntel製のCPUであり、一般の方の中にはパソコン向けのCPUの開発メーカーはIntelしか認知していない方も多いほどです。パソコン売り場に行けば、店頭に並べられているパソコンのCPUが全てIntel製のものであることも多々あります。このように、日本においてシェアを独占しているIntelですが、Intel製のCPUで特徴なのが搭載されている"CPUコア"がかなり多いことです。さらに、HT(ハイパー・スレッディング)技術を所持しているため、最新のIntel製のCPUでは、20以上のソフトウェアを同時に動作させることが出来ます。従いまして、マルチプロセスが強化されており、複数のソフトウェアを同時に動作させることが得意なことがIntel製のCPUの特徴と言えます。
AMD製CPUの特徴
パソコン向けCPUの開発メーカーとして、AMD社のものが存在します。AMD製のCPUは、日本においては知名度やシェアはかなり低いのですが、欧米ではIntelより販売シェアで微妙にリードしている程、普及率が高くなっています。AMD社のCPUはAPU(アクセラレーテッド・プロセッシング・ユニット)とのように呼ばれており、グラフィック性能が高いことが特徴です。また、Intel製と同じく"CPUコア"についても複数搭載されておりますが、Intel製に比べて"CPUコア"の数が少なく、HT(ハイパー・スレッディング)技術も所持していないことから、高いモデルでも"CPUコア"の数は10程とIntel製の半分程度しか搭載されておらず、CPU本来の性能は控えめに言ってもにIntel製に比べて劣っていると言えるでしょう。しかしながら、一般家庭で使うCPUに20以上の"CPUコア"が必要でしょうか(同じ価格なら多いほうが良いが・・・)。数年前、AMD社はGPU開発メーカーである"ATI Technology"を買収し、グラフィック方面に参入しました。そのため、本来CPUが行うべき「演算・制御」システムについてはIntel社のものに比べて劣るものの、CPUにグラフィック機能を追加したことにより、AMD社のAPUであれば、ある程度のグラフィック性能をビデオカードを搭載しなくても、実現できるようになっております。そのため、コンシューマ(家庭用ゲーム機)向けでは、AMD社のAPUが採用されることが多いです。
さらなる差別化されるIntelとAMD
グラフィック性能を強化したAMD製のAPUですが、ビデオカードを購入してしまうとその優位性は無くなってしまいます(GPUとの併用が不可能)。世界的に見ると、なかなかの販売シェアですが、やはり用途によってどのCPUが採用されるかは変遷しています。
日本で圧倒的なシェアを誇るIntelは、GPUの開発メーカーである"NVIDIA社"のビデオカードを搭載しているパソコン向けに、第8世代のCoreIシリーズから、グラフィックに関係する機能を完全に取り除いたCPU(型番にF)を投入してきました。これだと、ビデオカードをセットで購入することが必要になりますが、CPUからグラフィック機能を完全に取り除いたことで、CPU本来(演算・制御)の性能を高くする方向に舵を切ったようです。
世界的にシェアを伸ばしているAMDは、CPUにグラフィック機能を強化したAPUと呼ばれるCPUで、CPU本来(演算・制御)の性能を高めるのではなく、GPUが無くてもそれなりのグラフィック性能を発揮することが出来るようになっております。
- 演算処理特化型のIntel
- バランス型のAMD
両社とも、これからもCPUを開発していくでしょうから、機能が増えたりすることがあるかもしれません。ただ、現時点では性能の差別化が出来ているように思えます。日本ではIntelの独壇場ですが、CPUの理解が深まったとき販売シェアがどのように変化していくか、筆者は関心を寄せています。









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